2004.07.27
スケジュールとRSS
とある筋より学会などのイベント情報をRSSとiCalendarで配信したい,という意欲的な試みについてのお話があった.すでにここではメール配信をやっており,これはこれで重宝しているのだが,さらなる一歩としてこういったメタデータ配信はどんどんやってほしい.で,iCalendarの方は即戦力というか,iCal(ややこしいけどAppleのカレンダーソフトです)に読み込ませると普通に便利につきすでに常用中.ではRSSの方はどうか.個人的にはイベント情報のRSS配信はblogの可能性を広げるだろうとまで思っている.なぜかというと,イベント情報は必ず未来のことを指し示していて,メタデータ化すればこれを各人がクリップするなり何なりしてスケジュールを作って公開することができるようになるからだ.blog(というか日記)は個人の持つ時間軸の過去方向に関する記述であり,スケジュールは未来方向に関する記述であると考えると,これらは1つのCMS=blogツールでまとめて管理したくなってきて,その結果としてblog上の検索による行動支援ということにもつながっていく.
さて,こういった理想を実現するためのイベント情報RSSであるが,既存のモデルと合わないところが多々あって難儀する.最大の問題は日付の取り扱い.イベントの日時をdc:dateに書きたくなるのが人情だが,それをやるとアグリゲーションの際に未来のイベントが常に上の方に表示されてしまう.ただでさえ「うそつきRSS」が氾濫して困っているというのに,堂々と未来の日付が書かれたRSSが配信されるとなると誰も使わなくなってしまう.というわけで,イベントやスケジュールを記述するためにはある程度の工夫が必要になる.しかもメタデータの「理想」とアプリ開発の「現実」の両方を損ねない形で.
まずは必須の文献を挙げる.例のごとくkanzaki.comより RDFカレンダー --iCalendatとRSSによるイベント情報の公開と活用 でだいたいの状況と対処法はわかる.というかいま書いているエントリーの必要性があるのかどうかというぐらい,しっかりした文書です.とくに RDFicalの語彙をRSSで使う の部分が重要.ここではRDFicalを使うかeventモジュールを使うかは考えないが(非常に重要な問題ですが,1人では決められない),イベントを考える際には「時間」にイベントの開始時間,終了時間,そしてそのイベント情報自体を配信した時間の3要素があり,前者2つについてはRSSの基本フレームワークから外す,すなわちitemのdc:dateには記述しないということは運用のルールとしてfixさせないといけないだろう.あとはもちろんRSSリーダー側が上記モジュールに対応してイベントを正しく表示されるのが理想だが,それまでの暫定的対応としてtitleの先頭に開始時間を入れておくのは悪くない.リーダー側のソート機能でスケジュールを何とかしようというアプローチ.記法はdc:dateと同じようにして,そのあとの文字列は自由.書いてて無理があるなあとうすうす感じてはいるけど.理想と現実の折り合い点はこの辺ではないか.メタデータの配信側はできるだけリッチにし,かつアグリゲーション側が判断に困らないようにするというのが鉄則.というわけで提案(Version 0.1)は以下の通り.
<item rdf:about="http://www.semblog.org/i2k/event/000001.html">
<title>2004-09-01T14:00+09:00 第n回blog勉強会</title>
<description></description>
<foaf:topic rdf:nodeID="c01"/> or <ev:startdate>2004-09-01T14:00+09:00</ev:startdate>
...
</item>
こういった議論を延々と繰り返してblogの未来をつくるのがRoughSemantics活動だと思っている.で,準備をしてるのだがコミュニティサイトをつくるべきかアグリゲータだけにするか,どうしようかなあ...
さて,こういった理想を実現するためのイベント情報RSSであるが,既存のモデルと合わないところが多々あって難儀する.最大の問題は日付の取り扱い.イベントの日時をdc:dateに書きたくなるのが人情だが,それをやるとアグリゲーションの際に未来のイベントが常に上の方に表示されてしまう.ただでさえ「うそつきRSS」が氾濫して困っているというのに,堂々と未来の日付が書かれたRSSが配信されるとなると誰も使わなくなってしまう.というわけで,イベントやスケジュールを記述するためにはある程度の工夫が必要になる.しかもメタデータの「理想」とアプリ開発の「現実」の両方を損ねない形で.
まずは必須の文献を挙げる.例のごとくkanzaki.comより RDFカレンダー --iCalendatとRSSによるイベント情報の公開と活用 でだいたいの状況と対処法はわかる.というかいま書いているエントリーの必要性があるのかどうかというぐらい,しっかりした文書です.とくに RDFicalの語彙をRSSで使う の部分が重要.ここではRDFicalを使うかeventモジュールを使うかは考えないが(非常に重要な問題ですが,1人では決められない),イベントを考える際には「時間」にイベントの開始時間,終了時間,そしてそのイベント情報自体を配信した時間の3要素があり,前者2つについてはRSSの基本フレームワークから外す,すなわちitemのdc:dateには記述しないということは運用のルールとしてfixさせないといけないだろう.あとはもちろんRSSリーダー側が上記モジュールに対応してイベントを正しく表示されるのが理想だが,それまでの暫定的対応としてtitleの先頭に開始時間を入れておくのは悪くない.リーダー側のソート機能でスケジュールを何とかしようというアプローチ.記法はdc:dateと同じようにして,そのあとの文字列は自由.書いてて無理があるなあとうすうす感じてはいるけど.理想と現実の折り合い点はこの辺ではないか.メタデータの配信側はできるだけリッチにし,かつアグリゲーション側が判断に困らないようにするというのが鉄則.というわけで提案(Version 0.1)は以下の通り.
<item rdf:about="http://www.semblog.org/i2k/event/000001.html">
<title>2004-09-01T14:00+09:00 第n回blog勉強会</title>
<description></description>
<foaf:topic rdf:nodeID="c01"/> or <ev:startdate>2004-09-01T14:00+09:00</ev:startdate>
...
</item>
こういった議論を延々と繰り返してblogの未来をつくるのがRoughSemantics活動だと思っている.で,準備をしてるのだがコミュニティサイトをつくるべきかアグリゲータだけにするか,どうしようかなあ...
Posted by i2k at 07:29 PM | Permalink | Comments (1) | TrackBack (142)
2004.07.18
glucose 1.0
Windows用RSSリーダ/Weblogエディタ「glucose 1.0」をリリースしました.詳細・ダウンロードはglucose.jpを参照してください.
今回のリリースをもって,約1年間をかけて開発を行ってきたglucose 1.0系統はメンテナンスモードに移行し,今後はバグ修正に重点を置いたアップデートを行います.同時にsemblog.orgではglucose 2.0の開発をスタートさせ,新機能の実装を徐々に進めています.こちらもご期待ください.
今回のリリースをもって,約1年間をかけて開発を行ってきたglucose 1.0系統はメンテナンスモードに移行し,今後はバグ修正に重点を置いたアップデートを行います.同時にsemblog.orgではglucose 2.0の開発をスタートさせ,新機能の実装を徐々に進めています.こちらもご期待ください.
Posted by i2k at 03:03 AM | Permalink | Comments (0) | TrackBack (82)
2004.07.05
ISWC2004
11月に広島で行われるセマンティックWebの国際学会
「The Third International Semantic Web Conference 2004(ISWC2004)」
にSemblogの論文「Metadata-driven Personal Knowledge Publishing」がacceptされました.というかacceptされてしまいました,という感じ.いま通知をもらったのだけど,全然リアリティがない...ISWCは業界最高峰(といっても狭い業界ですが)の学会で,採択率は25%ぐらいだったらしい.論文の内容は半分ぐらいプロポーザルだったので,これから11月に向けて実装していかないと.いきなりセマンティックWebの本丸で勝負することになって,恐ろしいことこの上ないです.
Posted by i2k at 07:58 PM | Permalink | Comments (0) | TrackBack (81)